INTERVIEW

2023.11.12

プロデューススキルが会社・事業を成長させる!平田 氏が思い描くプロデュースシンキング®︎(プロデュース思考®︎)の未来

今回は、「プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考®︎)」の賛同者 エキスパート科学研究所CEO & Founder 平田 謙次氏と金田 隼人氏の対談をお届けします。

平田 謙次 氏

エキスパート科学研究所 CEO & Founder 氏

東京工業大学大学院社会理工学研究科 博士課程修了。大手コンサルティング企業にて、法人営業、コンサルティング、HRM研究に従事。その後、産業能率大学助教授、東洋大学准教授を経て、2012年エキスパート科学研究所創設、2015年韓国放送通信大学非常勤教授兼任、2015年(株)groovesにてHR-Tech研究所創設や2018年(株)afterFITにて気象研究の立ち上げに関わる。ITSSやiCD、再生可能エネルギースキル標準(GPSS)など、産業振興に向けた7産業の知識体系・能力の標準化に政府委員として従事。ISO国際標準化機構情報技術SC36(Learning Technology)日本委員会委員長,ISO/IEC JTC1 SC36 WG5 Convenerを歴任し、その間複数のISO国際標準規格制定を牽引。HR Open Standards Consotium Outstanding Award, 情報処理学会国際標準規格開発賞2回および同学会国際標準化貢献賞受賞。博士(学術) 氏

金田:
平田さんは、大学助教授・准教授を経て株式会社エキスパート科学研究所を設立されたんですよね。

平田:
はい。これまで私は経産省や総務省の提唱する「スキル標準」の開発に関わってきました。スキル基準とは、次世代の人材を育成するために必要な考え方を言語化したものですね。ありがたいことに数多くの企業で活用いただいています。最近では、人材育成・採用活動支援や企業の経営コンサルティングというカタチで、スキル基準の活用方法をアドバイスさせていただく機会も増えてきました。

金田:
主にどういった業種・業界が多いですか?

平田:
太陽光発電や再生可能エネルギーといった電力業界のお仕事に携わる機会が多いですね。以前、風車故障原因の研究に携わっていましたが、最近ではAI画像解析を活用して雲の位置を特定したり動きを感知したりできるシステム開発を主に行っています。

金田:
多岐にわたって活躍されていらっしゃいますね。システム開発から実装まで行っているんですか?

平田:
いえ、実装は専門知識や経験が豊富なエンジニアにお任せしています。予測の精度が上がってきたので、今は製品化に向けて準備を進めている段階です。製品化までの課題は山積みですが、プロジェクトメンバーと意見交換を重ねながら少しずつカタチになっていくことに達成感ややりがいを感じます。

平田:
IoTやAIといったIT技術の普及に伴い、それらを活用しモノやサービス、システムに付加価値を生み出して世の中にインパクトを与えられるかが求められている時代です。イノベーションを起こせるかどうかが、企業・組織の成長を大きく左右すると思います。

金田:
そうですね。新規事業開発や地域活性に向けたプロジェクト企画など、あらゆる場面でプロデューサーの役割が求められています。平田さんのおっしゃる通り、プロダクトやサービスに付加価値を高められるかどうかはプロデューサーの力量次第です。

プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)はイノベーション人材であるプロデューサーに力を入れているので、スキル基準と共通する部分がとても多いですね。

平田:
平田:以前から、プロデューサーに必要なスキル基準を作ろうという話が社内で出ていました。プロデューサーの重要性をまとめた記事や書籍はありますが、スキルを身につけられるサービスはあまりないじゃないですか。だから、金田さんからプロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)の話を聞いたときは驚きました。

金田:
ありがとうございます。改めてお話させていただくと、プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)は、事業開発プロデューサーの能力を体系化した教育メソッドです。

組織向け研修やPRODUCE THINKING LABを通じて、チームビルディングやビジネスモデルの構築、スキーム作りなどプロデューサーに必要なスキルを学んでいただきます。PRODUCE THINKING LABは、プロデューサーを育成・輩出するスクールです。

プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)は、集合研修型からOJT型まで用途・目的に合わせた研修が可能です。2019年のサービス開始以降、現在では企業や自治体、大学などで導入いただいています。

平田:
素晴らしいですね。先ほどお話しした通り私はプロダクトイノベーションに関わる機会が多いのですが、うまくいくケースとそうではないケースがあります。うまくいかないケースでは、意思決定のスピードは大事ですが、むしろ意思決定が遅くなる場合に、遅さそのものより遅くなる原因がビジョンの無さや戦略の乏しさからだとメンバーが感じてしまう場合です。チームリーダーがメンバーをまとめて引っ張っていけるかが、プロジェクト成功の鍵だと思います。

金田:
社会に対して価値を届けるためには、まずは社員一人一人が社長の想いや企業理念をしっかり理解することが第一歩ですよね。企画立案からマーケティング戦略・PRまで全て自走できる人はほんの一握りです。

プロジェクト達成のために必要なリソースを考え、リーダーシップを持ってプロジェクトを推進していく。こうしたプロデューススキルは新規事業開発や地域活性化といったあらゆるビジネスシーンで役立つはずです。イノベーションを起こすためにはプロデューサーの存在が必要不可欠だと思います。

プロデューサーがいることで意思決定スピードが速くなったり働くメンバーのモチベーションが上がったり、パフォーマンス発揮しやすくなったり、そういった仕事の進めやすさにもつながると思います。

平田:
私も同感です。研究に専念できたり、より価値の高いことにリソースを割けられるようになったり仕事がしやすくなるのは間違いないと思います。

金田:
平田さんをサポートできるくらいの立場になれるよう頑張りたいと思います。本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いします。